EAST TOKYO MAP とは

2003年、僕らはオフィスを日本橋の路地を入ったところに移した。当時、近所にはカフェも、ギャラリーも、セレクトショップも、クラブもなくて、自分たちと同世代のカルチャーがほぼ見当たらなくてショックを受けたことを覚えている。それが現在では、ギャラリーやセレクトショップ、デザインや建築の事務所が集まり、クリエイティブな人が多く活動する、東京の中での注目をされるエリアへと変貌している。

馬喰町や東日本橋、浅草橋は今ではアパレル、ファインアート、雑貨、自転車関連のお店などが多い。蔵前や御徒町では若いクラフトの職人によるアトリエ兼ショップが集積している。秋葉原では元学校だった建物がアートセンターになったり、明治時代の古い駅舎が商業施設となっている。至るところで、ニュー・カルチャーが生まれ、そして年々それが更にアップデートされている。

しかしその一方で、まだ「このエリアに来るのが初めて」というビジターも多く、「お店にどうやって辿り着いたら良いかわからない」「営業曜日や時間がまちまちで、楽しみにして来たら目当ての店が休みだった」「次にどこのお店に行けばいいか迷う」などという声もよく聞く。

イーストトーキョーエリアに、今、どんなお店が、どれだけ、どこにあるのか。一目で見てこのエリアを体感でき、街の使い方がわかる地図があったらと「EAST TOKYO MAP」の作成を始めた。そしてもうひとつの目的。地図がきっかけとなってよりこの街を見出す人が増え、結果、今以上に魅力的なショップやオフィス、居住者が増えてくれたらと考えている。

また、ホステルなどの宿泊施設も充実し始め、外国の方のステイも増加している。彼らもまたトラディショナルなものだけでなく、こうした地図を通じて、新しい文化の情報によりアクセスしやすくなることを望んでいると信じている。

イーストトーキョーを使い、楽しむために。東への人の移動を促すために。
散歩しよう、体験しよう、移り住もう。この街は、今なお進化中です。